戦争をめぐる旅

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戦争をめぐる旅『特攻隊長とその父5』

肇は三角兵舎に戻り、遺品を整理しながら分かれ際の言葉を思い出した。「父ちゃん、國雄の晴れ姿を見て、うれしいじゃろ」残された品々から立ち上がってる息子の香りをかぎ...
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戦争をめぐる旅『特攻隊長とその父4』

昭和20(1945)年5月11日早朝、黒木國雄は2度目の出撃をする。前夜から息子と共に過ごした父・肇(はじめ)は、この時の様子を詳細に書き記している。別れの朝午...
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戦争をめぐる旅『特攻隊長とその父3』

知覧に着いた黒木肇(はじめ)は、思いがけない言葉を聞いた。「黒木隊長は、三角兵舎にいます」父と子の再会~肇(はじめ)の手記よりまさか、と思いながら肇は三角兵舎へ...
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戦争をめぐる旅『特攻隊長とその父2』

手記との出会い次に出会ったのは、黒木國雄の弟・民雄が私に託してくれた父親の肇(はじめ)のノートだった。長男・國雄の特攻出撃を見送った直後から書き始め、昭和20(...
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戦争をめぐる旅『特攻隊長とその父1』

黒木少尉との出会い私は、松浦真由美を軸にした終戦50年企画の連載記事を新聞に書き始めたとき、書店で戦争関係の本を開いた。何気なく一冊の写真集を開いた瞬間、とある...
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戦争をめぐる旅『月光の響き6』

まさに、この世の地獄供養の後、恩納岳のふもとに来た。遠くに見える海を眺めながら恩納村遺族会の當眞嗣長(とうま・しちょう)は言う。「50年前の海はもっときれいでし...
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戦争をめぐる旅『月光の響き5』

翌日、瀬良垣公民館で、私たちは予想もしなかった人と出会った。當山安昭(とうやま・あんしょう)。当時18歳。山倉兼蔵の遺体を見つけ、埋葬したという。素朴な人柄の當...
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戦争をめぐる旅『月光の響き4』

孫のピアニスト松浦真由美は、身内の最期を直視することに不安を抱いていた。しかし、なぜ祖父は死ななければならなかったのかを知りたい、宮崎県終戦50周年記念の夕べで...
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戦争をめぐる旅『月光の響き3』

戦場の山倉兼蔵は、遠い存在に思えた。宮崎県門川町に家族を残して出征したのを最後に、彼の姿は突然見えなくなる。突然、兵士にされた平凡なサラリーマンはどこに行ってし...
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戦争をめぐる旅『月光の響き2』

山倉兼蔵山倉兼蔵松浦やよいの父、真由美の祖父である山倉兼蔵(やまくら・かねぞう)は、明治43(1910)年2月11日、宮崎県の北部に位置し日向灘に面した門川(か...