第16回平和祈念資料展が、延岡市立図書館で始まりました。
今年のテーマは「戦時下の生活の中で~庶民のつぶやき」。
夕刊デイリー新聞に掲載された読者体験記や延岡高等女学校38回生の「太平洋戦争と私達」、渡木真之さんの「子供達と戦争」から35の“つぶやき”を引用して、戦時下の厳しい環境の中での人々の暮らしぶりや、さまざまな思いを紹介します。
また、明治時代末から第2次世界大戦の敗戦まで社会運動の取り締まりを担当した特別高等警察(特高)の記録から、取り締まりの対象になった一般市民の発言や落書きなどを取り上げて、その監視と弾圧の一端を分かりやすく展示しています。
延岡市出身のイラストレーター安田善吉さん(84)=東京都在住=が、少年時代の思い出を描いたイラスト21点も展示します。延岡大空襲で五ケ瀬川に逃げた思い出、米軍機の機銃掃射に遭った体験などをクレヨンで描いています。子どもたちにも見てもらいたい作品です。
展示期間:6月15日から7月7日まで。
展示場所:延岡市立図書館。入場無料。
平日:午前9時~午後7時
土・日曜日:午前9時~午後5時。月曜休館。
お問い合わせ先:延岡市立図書館
■主催
延岡市教育委員会
夕刊デイリー新聞社
■協賛
デイリー健康福祉事業団
■後援
宮崎県
宮崎県遺族連合会
資料解説と朗読会
今回の展示資料の解説会は、6月16日(日)午後2時から延岡市立図書館2階セミナー室で開催。
軍事史研究家の古舘豊さん(東京都)が分かりやすく話します。
また、俳優・声優の池田知聡さん(宮崎市)が、当時の“つぶやき”と、特高が取り締まった発言などを朗読で再現します。
入場無料。どなたでも聴講できます。会場に直接お越しください。お問い合わせは延岡市立図書館まで。
安田善吉さん
昭和9年、延岡市北町生まれ。延岡小学校、岡富中学校、恒富高校(現延岡高校)、日本大学卒。宝塚歌劇団発行の雑誌「宝塚GRAPH」に、宝塚スターの似顔絵とインタビュー記事を50年以上にわたり連載中。