延岡藩主・内藤政順の妻、充真院について研究している城西大学教授の神崎直美さん(神奈川県在住)の講演会「充真院著『五十三次ねむりの合の手』の魅力」が開かれます。
受講希望者の受け付けが始まりました。
日時/9月8日(日)午後2時から
場所/延岡市立図書館2階セミナー室
充真院の旅日記を味わおう
充真院は、寛政12(1800)年に彦根藩主・井伊直中の第9子として生まれました。名は「充(みつ)」で「充姫」と呼ばれました。 江戸城桜田門外で暗殺された幕府の大老井伊直弼は実弟。
文化12(1815)年、16歳で延岡藩主の亀之進(後の政順=まさより=)と結婚しました。しかし、夫の政順は37歳で死去。法名「充真院」を名乗り、明治13(1880)年に81歳で亡くなるまで内藤家の一員として過ごしました。
充真院は、幕末から明治初期に転居のため江戸・延岡間を4回も旅をしています。その都度、見聞したことを書き留め、帰宅してから日記体の紀行文をまとめました。
今回取り上げる「五十三次ねむりの合の手」は、江戸で生まれ育った充真院にとって64歳にして初めての長期旅行。
住み慣れた江戸の六本木屋敷から、見知らぬ領地である延岡へ向かう初めての旅の様子をしたためました。
旅の過程で見たもの、食べたもの、さまざまな思い、御付の者との会話などが生き生きと描かれています。
神崎さんは「充真院の著作として代表作というべき『五十三次ねむりの合の手』」の魅力を味わいます。現代語訳を声優の加古万里子さんに朗読していただきます。お楽しみに」と話しています。
申し込み、お問い合わせ先
延岡市立図書館
(電話 0982-32-3058/ファクス 0982-22-0644)
無料
21世紀をひらく~歴史と文化の再発見シリーズ
延岡市教育委員会アラカルトセミナー
■主催/延岡市教育委員会 旭化成ひむか文化財団 夕刊デイリー新聞社
神崎直美さん
神奈川県相模原市生まれ。中央大学文学部史学科国史学専攻卒業。中央大学大学院文学研究科博士前期課程修了、及び後期課程満期退学。中央大学より博士(史学)授与。城西大学経済学部教授。専門は日本近世史・日本法制史。近年の研究テーマは諸藩の藩法と刑事政策、大名家の生活・文化。
著作に「幕末大名夫人の知的好奇心~日向国延岡藩 内藤充真院」がある。
加古万里子さん(朗読)
フリーナレーター・声優。
愛知県知多市在住。大阪芸術大学芸術学部放送学科アナウンスコース卒業。大学在学中に教授平野啓子氏と出会い「語り」に魅力を感じ、平野氏の教えを受けながら数多くの文学作品を語る。
充真院について強い関心を持ち、充真院の旅日記や随筆集など著作の朗読に取り組んでいる。