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【レポート】2018/11/22「延岡藩主夫人 内藤充真院の知的好奇心」講演会

レポート

延岡の歴史再発見
延岡藩主夫人 内藤充真院の知的好奇心
延岡市 市民まちづくり活動支援事業
主催/亀井の丘夢づくりの会

撮影・編集:坂本光三郎

文才・画才に優れた女性として知られている充真院についての特別授業が、2018年11月22日に延岡市立岡富中学校の3年生140人を対象に行われました。翌11月23日には、市民対象講演会を開催しました。
講師は、埼玉県の城西大学経済学部教授の神崎直美さん。朗読は、愛知県在住の声優、加古万里子さん。

主催の亀井の丘夢づくりの会では、「延岡の歴史再発見」シリーズに取り組んでいます。旧延岡藩内藤家の藩政史料「内藤家文書」の活用を図り、江戸時代の延岡の歴史・文化を知るとともに、郷土の歴史に触れ、楽しく学ぶことを目的としています。
2017年度には「方財海岸で191年ぶりの砲術演武再現」を行いました。

講師:神崎直美さん(左)/朗読:加古万里子さん(右)
デザイン:坂本真理/資料提供:明治大学博物館

今回のテーマは「内藤充真院の知的好奇心」
神崎さん執筆による小冊子を中学生のために作成しこれをテキストに、充真院が興味・関心を持った事柄を書き留めた雑記『色々見聞したる事を笑ひに書』を読み解きました。その内容は、延岡の西の丸近くの屋敷で飼育したオシドリや蚕の飼い方、スズムシや金魚の飼育法、さらに迷信、怪異、まじないなど多岐にわたっています。
また、充真院が書いた文章の現代語訳を加古さんが朗読。
中学生からは、内藤充真院について初めて知ったという感想が寄せられました。

充真院について

充真院(じゅうしんいん)は、寛政12年(1800)年5月15日、近江国彦根藩・井伊家の江戸屋敷で生まれた。父は第11代彦根藩主の井伊直中(なおなか)。
第9子、4女で名前は充(みつ)姫と名付けられた。後に幕府の大老となり、江戸城桜田門外で暗殺された井伊直弼(なおすけ)は実弟。

文化12年(1815)年、延岡藩主の内藤政順に16歳で嫁いだ。しかし政順は病気のため37歳で死去。充真院は35歳だった。
政順の後継藩主として、井伊家から充真院より20歳年下の弟直恭(なおやす)が内藤家の養子に入り、政義(まさよし)と改名して延岡藩主となった。

「以降、充真院は弟の養母となり、単に隠居という立場ではなく、内藤家で非常に大事にされる特別な存在として過ごした」(神崎直美さん)

講師:神崎直美さん

神奈川県相模原市生まれ。
中央大学文学部史学科国史学専攻卒業。中央大学大学院文学研究科博士前期課程修了、及び後期課程満期退学。中央大学より博士(史学)授与。城西大学経済学部教授。専門は日本近世史・日本法制史。

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朗読:加古万里子さん

愛知県知多市在住。
フリーナレーター・声優。大阪芸術大学芸術学部放送学科アナウンスコース卒業。その後、アミューズメントメディア総合学院東京校 声優・タレント学科で学ぶ。現在は愛知県に在住しながら平野啓子氏主催の講演会でたびたび共演、語り舞台の音響や照明も担当している。

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書いた人:坂本光三郎

坂本光三郎

宮崎県延岡市出身・在住。1983年、早稲田大学を卒業し、延岡市の夕刊デイリー新聞社に入社。編集部記者として、文化・歴史・福祉を担当。小・中学校の平和学習講師も務めている。現在、夕刊デイリー新聞社取締役(編集担当)。FMのべおか局長。

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